染、色

 

 

6.14(月)

舞台染、色観劇させていただきました。

 

原作を読んではいたものの、実はああだったのではないか、これはこういうことがあったからこうなったのではないかって頭の中にはてなマークが埋め込まれてるのと出来るだけ早いうちに感想を置いておきたい。と思ったので昨日の今日で書き殴った私だけの感想。これは日にち置くとわからなくなってしまうものもあるなと思ったので順番とか綺麗に書くやり方はわからないけどとにかく書き残しておきたい。舞台はナマモノだから。

 

 

 

まず深馬。原作だと市村なんだよね。

なんで深馬(みうま)なんだろう…?ってずっと謎だったんだけど深馬が染められる張本人"真未(まみ)名前そっくりすぎない?みうま、反対にするとまうみ、まみ、まみ……

わざわざ舞台にしてその名前にしたのはそれも理由にあるんじゃ無いかなって勝手に。

真未も原作では美優だから余計に

 

 

深馬という人間は正門くん、って大好きな人がやっていなければなんだコイツって思うくらい嫌〜〜〜なやつなのですが(個人の意見です)

時折見せる人間らしさにあ、この人も人間だったんたとか思ってしまうんだけれど。

 

 

いや浮気じゃん!って思うし最終的にあんなにぞんざいに扱っていた杏奈に頼るしほんとなんなんだコイツなんだけど。杏奈にあやまれ!!杏奈何も悪いことしてないぞ!深馬!って心の中でと思ったくらい、正門くんがむかついてむかいてたまらない深馬、だった。

 

そして杏奈。

杏奈は女子大のお嬢様かと思ったら実は元々は裕福では無い家で育って自分の母親を尊敬していて、シングルマザーのお母さんと妹がいるって設定なのだけれど、垣間見れるびっっくりするほど気を遣ってしまう女の子。裏を返せば気を使い過ぎて気に触る人もいるだろうなって思うような行動が節々あって、男の子ウケは良いけど女友達は割と少なかったりするんだろうな〜って思った。深馬のことが本当に好きで、好きで、大好きなのに、「好きだよ!……わたしは、」の言葉が健気すぎて泣きたくなった

浮気されてるのかもしれないとか絶対気がついてるのにあんまり大きく言い出せないそれでも良いって我慢して我慢して(ここから深馬、杏奈を泣かせるなこの野郎心があふれ出る俺氏)

いちばん人間のこのぐらいの歳の女の子のよくある、考えとか絶対深馬にも周りにも"嫌われたく無い"がすごく出てる女の子だなぁって思ったし多分深馬はこの子じゃなくても大丈夫と思ってるかもしれないけど根本的な部分ではお互いにすごく頼ってるんだろうなって思った

 

 

そして結局、真未って何者なんだろう?

たしかに"みうま""まみ"名前もわざわざ原作と変えて。1週間ずっと寝ていて起きて確認しても真未なんて名前と人を知っている人は誰もいない。真未が深馬に「君はなんだってなれるんだよ!」の言葉は深馬が心の奥底で求めていた言葉?実は深馬の中にあるもう一人の自分が真未?う〜〜ん……原作の美優、ならそれは確実に違う!と言えるけど舞台の真未は深馬のもう一人の自分だとしたら、納得いけるものがたくさん出てくるんだよなぁ

 

ただ最後真未の部屋に行って深馬が自慰行為をするわけですが、初めて深馬が真未の部屋に行ったとき「ねぇ深馬、肩車して!」ってえ?ってなったものの言われるがまま肩車をしてピンクのスプレーで染めた部屋の隅、あそこは真未がいなくなっても残っていた、それだけが謎

 

そしてとにかくどこでもなんでも酒を飲む

杏奈が持ってきたのもお酒。真未と深馬が二人で飲むのもお酒。最後の乾杯もお酒。とにかくお酒、お酒お酒……それでも飲み慣れてはいない感じ。ずっとふんわり酔っている、そんな印象。深馬はグラフィックアートで使うスプレーかスト缶、とにかくどっちかを手に持っていた

 

 

後私が深馬の怖いところだなって思ったのは全てが全て、笑顔で表現するところ

怒りも悲しみも全て。ふはははは、って笑いながら舞台のバックがどんどん暗く染められてたその時のおどろおどろしい悪魔のような深馬、ゾッとしてしまう

 

深馬って嫌なやつ、って言ってしまえばそれまでなんだけどいわゆるクズな男、は原作でも一緒だったしこの人を好きになるなんてありえない!って思うけど実際近くにいてそんなこと知らないで非凡な才能を持っている男の子、だったらどうだろうって少し思ってしまった。

私がとくに深馬ほんっとクズだな〜って思ったのは真未と初めて知り合って家に行き、行為に及んだあと次の日杏奈の家に行く深馬。しかもご機嫌でハグなんてしちゃって、鍋の具材まで買ってきちゃって、当たり前のカップルみたいなことしようとしてくる。他の女のとこ行ってご機嫌で彼女の家に行く?しかもスプレーで染められた襟足(真未との跡?)を拭こうとする杏奈を断る?なんなんだお前はーー!!!ってなった(杏奈!めげるな杏奈!)もう一つ、杏奈が就活に明け暮れて一生懸命面接を頑張ってるその下で深馬と真未は行為を行っていた。杏奈が面接で頑張っていることなんて気にもしていない、今は真未だけを抱きたい、なんてお前はバカかーー!!!(第二回深馬にブチギレ選手権優勝)

深馬が周りに杏奈の話をするたびにあぁコイツは杏奈のことが好きなわけじゃなくて、自分は非凡的な女が好きなのに、当たり前にデートや行為やキス、当たり前に愛されてはいたいしそういうことは当たり前にしたいからこれが杏奈、でなくても構わないのだろうし心優しい杏奈なら何かを言ってくることもないだろうってメリットで考えて付き合ってんじゃないの?って思いました。ふざけんな深馬ー!!!!(杏奈は良い女だよ!!!お前にはもったいないよ!!)

 

深馬は元々ベージュの洋服を着ていてそのときはいわゆる普通の深馬。真未と知り合ってから徐々に徐々に染められて染められて終わる頃には真っ黒の洋服になっていた。真未はいつも全身黒尽くめだからきっと深馬も黒くなっていた。その時はもう真未に染まりきっていた。洋服でその時の染まり具合がわかるのはすごい演出だなって思ったし真未はずっと真っ黒だったのに最後の最後に深馬の頭の中で出てきた真未なのか現実にいる真未なのかは定かではないけど真っ白のワンピースを着ていたんだよね。ずっと染められていた真未、スプレーを振りかけついていた腕の染色もなかった。浄化されたみたいな真未。あれは真未の死を意味してるのか?となった。

 

 

あととても印象的だったのは北見。

いわゆるおぼっちゃまだけど女の子も好きだしだれにでもフランクで優しく接する。深馬のことも嫌いなわけじゃ無いだろうし喧嘩を売られたら買うけど自分から殴るわけじゃないし(二人の喧嘩は完全に深馬が悪いと思ってるので…)

お前が杏奈を幸せにしろよ杏奈、北見を選べよ良いやつだよってなった(どんな感想?)

役者さんは正直存じ上げてなかったんだけど声は通るし少しまみやくんに似てるな〜って思った。この人がいたから舞台が映えた。

 

 

結局染、色ってなんだったなんだ?真未は本当にいるの?深馬ってなんなの?って頭の中はてなマークでいっぱいだし私が思ってることが、全てではないけど一個人の感想としてこれは「真未は深馬が熱中症で1週間寝込んでたときの悪い夢?」けど絵を壊した深馬の映像は残っているしグラフィックアートも色はついてないものの残ってはいる。これを奇妙な夢で終わらしていいものなのか?

 

どちらにせよ結局深馬だけは大学に残るんですよね。杏奈も北見も原田も全員いなくなるのに。自分から単位を落として。先生もいない。わざと留年することを選んだ深馬、秋に咲く花ソメイヨシノの話を北見からしつこく聞いていたのは春に咲かない(卒業しない?)深馬も秋のソメイヨシノのように咲くのでないか、最後に登場する真未に桜の花が降っていたようにもうきっと心の奥底ではわかっているんだね。

きっと深馬は真未のことを忘れることは一生ないと思うし真未が教えてくれた感情をもとにずっと絵を描いていくんだろう。その横にはきっと杏奈がいるんだろう。わざわざ真未の家に行って自慰行為をしてから泣きそう声で杏奈に会いたいと電話をかける。ひっどい男だけど。きっとそれに対して「うん、もちろん大丈夫だよ」って杏奈も受け止めるんだろう、それが深馬という染色だから。

 

 

 

 

 

とりあえずパンフレット見ないで昨日の今日でばーーっと感想かいたんだけど多分これまとまらないわ!人によっても違う感じ取り方もあるし。この舞台ってまあいわゆるキスシーンとかそういう生々しい部分もあるから「自担がこの舞台じゃなくてよかった〜」って他担の方が言ってるとこ聞いたことあるんだけどわたしは染、色が正門くんにとって一番最初の主演舞台となって本当に良かったと思ってる。キスシーン上等、生々しい部分も上等、難しいこの舞台をこなすこと自体正門くんの成長だしシゲアキ先生からの評価。きっと何年経っても忘れられない、正門くんの初主演舞台が"染、色"であったこと。きっといつまでも忘れないし忘れたくもない。

 

そんなわたしもきっと

正門くんに染色されているんだなぁと思った6月14日